男性不妊を防ぐために～生活習慣の見直しから始める妊活サポート～

妊活は女性だけのものと思われがちですが、実は男性の健康や生活習慣も、妊娠への大切なカギを握っています。近年、男性側の要因による不妊も少なくないことが分かっており、夫婦で一緒に身体づくりをすることがとても大切です。

今回は5月に行われた日本不妊カウンセラー学会でも紹介されたプレコンセプションケアの視点から、男性不妊予防に役立つ生活習慣についてお伝えします。

◇精子に悪影響を与える生活習慣とは？

次のような主幹は、精子の数や運動率、形に悪い影響を与える可能性があります。

・偏った食事

・過度の飲酒・喫煙

・肥満・過度な痩せ

・睡眠不足

・ストレス過多

・生活習慣病（高血圧・糖尿病など）

日々の積み重ねが、知らず知らずのうちに精子の状態に影響してくるのです。

◇温熱環境も見直しましょう

清掃は体温よりも低め（約34~35℃）がベストです。熱がこもりやすすぎないよう、次のような点に気を付けましょう。

・ゆったりと下着・ズボンを選ぶ

・長風呂やサウナはほどほどに

・デスクワーク中も時々立ち上がり、股間が熱くならないようにする

研究では、43℃のお風呂に30分10日間入ると、1～3ヶ月精子の質が低下。その後回復する例も報告されています。（Raoら・2015）

また、サウナも週2回×3ヶ月で精子の所見が悪化し、3～6か月の休止で改善することが確認されています。（GAROLLAら・2013）

◇睡眠とストレスケアも大切

睡眠不足や強いストレスはホルモンバランスを崩し、精子の質の低下にもつながるとされています。

毎日少しでもリラックスできる時間を持ち、心と体を整えましょう

◇男性が自分でできる簡単チェック

・精巣の大きさ（正常は14ml以上、左右で大きさが極端に違わないか確認）

・陰嚢の中にうねうねとした感触（精索静脈瘤のサインかも）

もし、気になることがあれば専門医へ相談するのをお勧めします。

◇二人で向き合うプレコンセプションケア

プレコンセプションケアは、「将来の赤ちゃん、家族のために今できることを整える」考え方です。男性も一緒に生活習慣を見直し、体力づくりを始めることが、妊活の大切な一歩となります。

凛鍼灸院では、妊活中の女性の心と体を整えるサポートを行っています。

赤ちゃんを迎える準備は、パートナーと二人三脚で進めるもの。男性の皆様も、健康的な生活習慣を意識してみてくださいね。