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「女性に多い腰痛、その理由と鍼灸の深い働き」

  • 執筆者の写真: 凛
  • 3月31日
  • 読了時間: 3分

~骨盤とホルモン、自律神経にやさしくアプローチ~


「慢性的に腰が重だるい」「整理の前後に」腰が痛くなる」「マッサージしてもすぐに戻ってしまう」

そんなお悩み、女性にとても多いのをご存じでしょうか?

実は、“女性特有の体の仕組み(骨盤・ホルモン・自律神経)”が関与していることが少なくありません。そして、鍼灸はその深い部分にやさしく働きかけることができます。


【女性に多い腰痛の特徴と要因】

骨盤の構造とゆがみ

女性は妊娠・出産をする構造を持つため、骨盤が柔らかく可動性が高いのが特徴です。

そのため生理周期や出産後、加齢により骨盤周囲の筋肉や人体がゆるみやすく、腰痛につながることがあります。

→特に仙腸関節や骨盤底筋群の機能低下が慢性的な腰の不安定感につながります。


ホルモンバランスとの関係

女性ホルモン(エストロゲン・プロゲステロン)は、骨盤内の血流や筋肉の緊張、痛みの感じ方に影響します。

・生理前:黄体ホルモンの影響で体がむくみやすく、骨盤内のうっ血や腰の重さが増す

・更年期:エストロゲンの減少により、骨密度の低下や筋肉・靭帯の弾力低下が起こる


自律神経とストレスの影響

・ストレスが続くと交感神経が過剰に働き、血流が悪化し、筋肉が緊張する

・東洋医学的に考えると、「腎」「肝」の働きが落ちると、冷えや血行不良が慢性化=腰のだるさ

東洋医学では「腎は」腰をつかさどるとされ、生命エネルギーの貯蔵庫=腎が弱ると腰痛を起こしやすいと考えられています。


【鍼灸でのアプローチ】

1.骨盤・腰部の筋肉の緊張を緩和(局所治療)

→深層筋や仙腸関節の周囲を整える

2.気・血・水・の流れを促し、冷えやうっ血を改善

→婦人科系のツボを用いて骨盤内の循環を促進

3,自律神経の調整

→ストレス性の筋緊張やホルモン変動による不調に対応


◇よくある訴え

・「いつも腰が重い感じがして、集中できない」

・「生理のたびに腰がだるく、イライラもしやすい」

・更年期に入ってから腰や骨盤が不安定な感じがする」


こうしたお悩みに、1~2週間ごとの鍼灸を2~3ヶ月継続することで、痛みの軽減と生活の質の向上が期待されます。


【まとめ】

腰は、“身体の要(かなめ)”だからこそ、毎日の小さな不調の積み重ねを見逃さず、優しくケアしてあげることが大切。

女性の腰痛には、骨格、ホルモン。神経...様々な要素が絡んでいます。一般的な対処でなく、身体の中から整えていくことが、痛みを繰り返さないカギになります。

鍼灸は、そんな女性の身体のリズムに寄り添い、自然治癒力を引き出すやさしい選択肢です。

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