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更年期と鍼灸~あなたらしく過ごすために

  • 執筆者の写真: 凛
  • 5月23日
  • 読了時間: 3分

更新日:6月9日

~鍼灸で心と体に寄り添う~


更年期とは?

更年期とは、閉経の前後5年間、ちょうど45~55歳ころにあたる時期を指します。日本人女性の平均閉経年齢は50歳前後。

この時期、女性ホルモン「エストロゲン」が急激に減少することで、次のような症状が現れることがあります。

・のぼせ・発汗・ほてり(ホットフラッシュ)

・めまい・動悸・不眠

・イライラ・不安感・抑うつ

・冷え・肩こり・頭痛など


症状が強く、日常生活に支障が出る場合、「更年期障害」と診断されることもあります。


更年期の背景には、心のストレスも

更年期の不調には、ホルモンの変化だけでなく、心理的・社会的なストレスも関係しています。

・仕事での責任増加や職場でのストレス

・親の介護や死別・子供の独立による孤独感


体と心の両方に変化が訪れるこの時期に、心身のバランスを整えるケアがとても大切になります。


鍼灸ができると

当院では、現代医学と東洋医学の両方の視点から患者様一人ひとりの体質と症状に合わせて施術を行っています。


鍼灸のアプローチ

・自律神経を整える

・血流を促進し、冷えやホットフラッシュを和らげる

・肩こりや頭痛など筋肉の緊張を緩める

・不眠・気分の落ち込みをやさしくサポート


さらに、東洋医学ではこの時期を「腎の弱り」と捉え、生命エネルギーの貯蔵庫である「腎」のバランスとを整えることが大切だと考えられています。

東洋医学での考え方として、2000年以上前に書かれた『黄帝内経』には、女性の体は7年ごとに変化すると記されています。

・28歳:筋骨が強まり、体のピークに

・35歳:肌や紙の潤いが衰えはじめる

・42歳:しわや白髪が目立ちはじめる

・49歳:月経が止まり、閉経を迎える

この節目を自然な変化として受け入れながら、穏やかに過ごすためのケアとして鍼灸はとてもお勧めです。


鍼灸のエビデンス

・ホットフラッシュに対する鍼灸

ChoらDodinらの研究では「無治療群と比べて鍼灸は有効」という結果が示されました。シャム鍼やホルモン療法との比較では今後の研究が待たれます。


・更年期の肩こりに対する研究

八重樫らの研究では、ホルモン補充療法中にもかかわらず肩こりが続く方に対して、鍼治療が筋弛緩薬よりも効果的かつ安全だったと報告されています。


(出典:『鍼灸臨床最新科学 川喜多健司・矢野正 編著 医歯薬出版 2020)


最後に~一人で悩まずご相談ください~

「更年期だから仕方ない」

「どこに相談したらよいかわからない」

そんな風に思わずに、ぜひ私たちにご相談ください。

鍼灸は、体と心にやさしく寄り添いながら、あなた本来のバランスを取り戻すお手伝いができます...


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