<変形性膝関節症とは>変形性膝関節症(膝OA)は、加齢による膝関節の関節軟骨の変性が原因です。65歳以上の女性に多く発症します。症状:椅子から立ち上げる、歩きはじめるなどの動作開始時に痛みが出ます。多くは膝内側部あるいは膝蓋骨周囲に痛みや圧痛を訴えます。進行すると関節の変形や運動障害・大腿四頭筋(太ももの前の筋肉)の萎縮を起こしてきます。
<膝OAに対する鍼灸のメカニズム>鍼灸治療は、短期的にも長期的にも主症状である痛みと機能機能に対して効果が高いという研究結果が出ています。(2007年 膝OAに対する鍼治療の効果 Whiteら)鍼灸治療により鎮痛を筋緊張の緩和が図れ、筋力発揮が改善されるため、膝伸展力は一過性に上がり歩行しやすくなります。また、大腿四頭筋の萎縮が膝の伸展力を弱め、膝関節に大きな体重負荷をかけます。そのストレスを緩和するためには、大腿四頭筋の筋力アップが必要になります。このことより運動療法も大切と言えるでしょう。症状の改善・QOLの向上を図るためには、鍼灸と運動療法を併用することが大切です。
参考文献)編者 川喜多 健司・ 矢野 忠 2020年1月10日発刊 鍼灸臨床最新科学ーメカニズムとエビデンス 発行所 医歯薬出版株式会社
当院の膝OAに対する治療膝関節の痛みを取り除くことを第1の目標にします。膝周囲のツボに鍼・お灸を行い筋肉の緊張を改善・血流改善を行いいたもの悪循環を取り除いていきます。症状により最新の超音波治療を併用し、早期の改善を目指していきます。自宅でのお灸によるセルフケアについても説明いたします。